投資という名の長い旅

インデックスファンド、米国ETFを活用した長期投資で、2024年1月にセミリタイア、FIREを達成しました。市場に居続けながら、FIRE生活を楽しんでいきます。

『ギグ・エコノミー』を読んでみました

ここ数年、アメリカ留学時代の友人の動向をみていると、どこかの会社に転職するより、個人事業主(自営業)になるケースが圧倒的に多くなっています。サラリーマンをしている友人の方が少数派になってきました。カリフォルニアの人間の気質として、誰かのためにいつまでも働いているのは嫌だ、自分がオーナーとなって自由にやりたいという独立心旺盛な性格の人間が多いことも事実ですが、「ギグ・エコノミー」という大きな流れがあることも背景にあるのだと思います。そういう訳もあり、この本を読んでみました。

 

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私もかつて、外資系IT企業に勤務していたとき、一部のITエンジニアやコンサルタントといった職種で、プロフェッショナル契約という個人事業主扱いになる有期雇用契約の制度がありましたが、利用している人は殆どいなかったという印象です。日本の友人をみても、親の家業を継いだというケースを除くと、個人事業主コンサルタントとして独立した先輩、一人位しかいません。日本では、まだまだサラリーマン至上主義。どこかの組織に所属していないと、まともな社会人として扱われない社会なのだと思わざるをえません。

 

「ギグ」という必要な時に必要な単発の仕事を積み重ねて生活する生き方へ、アメリカ人の人生はシフトしつつあり、職(ジョブ)から働き(ワーク)への働き方・生き方革命が始まっているのです。「失業」という概念自体が時代遅れとなる未来が、すぐそこまで来ているのです。そんな時代に、どう働き、どう生きればよいのかの手掛かりを与えてくれるのが、この本です。

 

筆者は「ギグ・エコノミー」の時代を生き抜く上で、10の法則を取りあげています。その中で、印象に残ったものは、

・自分だけの成功を定義する

・働く場を分散させる

 

 筆者は何をもって成功とするかは他人からの刷り込みによるものが大きいといっています。両親、学校の先生、日本の場合、世間体というものも影響するかもしれません。私はカリフォルニアで2年間、生活したことによって、刷り込まれた日本的価値観から脱却しました。今更、日本の大企業で働きたいとは全く思いませんし、60歳の定年までサラリーマンを続けたいとは思いません。自分なりに大事にしたい価値観に素直に従って生きる方が、ストレスなく自然体で生きていける、それが普通の日本人に理解されなくても構わないと割り切っています。

 

働く場を分散させるというのは、「卵は一つのカゴに盛るな」という分散投資と全く同じ考え方だと思います。個人事業主としてやっていくためには、幾つか、複数のギグを考えなければなりません。投資から得る配当収入というのも、一つのギグになると考えています。現在でもギグの候補は幾つか考えて、実行もしています。ボランティアとしてやっている外国人向けの観光ガイドもその一つです。まだプロとしてお金を頂けるようなレベルにはありませんが、練習と思ってやっています。

 

「ギグ・エコノミー」の時代、まだ多くの日本人にとっては、海の向こうで起きていることで、自分達には関係ないと思っているのではないでしょうか。アメリカで現在起きていることは、10年位で日本にもやってきます。面白い時代がやってくると考えるか、正社員というポスト、サラリーマンという身分は消滅する、とんでもない時代がやってくると考えるかは、 人それぞれだと思います。最近では、政府が推進している副業解禁という流れもありますので、サラリーマンをやりながら、小さな「ギグ」を試しにやってみることは、徐々に一般的になっていくのではないでしょうか。 

 

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