投資という名の長い旅

インデックスファンド、米国ETFを活用した長期投資で、2024年1月にセミリタイア、FIREを達成しました。市場に居続けながら、FIRE生活を楽しんでいきます。

60/40のポートフォリオをリタイア後に使うべきか

セミリタイアに向けて、ポートフォリオをどのように考えていくべきか、2021年末に向けてセミリタイアを目指している私にとっては、悩ましい問題です。サラリーマンをしている間は、無理のない範囲で資産の最大化を目指していけば良いと思っていますが、セミリタイア後は、資産を減らさないことも考えないといけない。また最低限の生活を維持していくためには、安定したインカムというものも不可欠になるからです。

 

以前、本ブログでも紹介したしましたが、「ウォール街のランダム・ウォーカー」の著者 バートン・マルキール氏は、60/40のポートフォリオについては、現在では理想的とはいえない。ゼロ金利、あるいはマイナス金利が状態化している現在では、債券では充分なインカムを生み出せない。優先株か、優良企業の高配当株を債券の代わりとして勧めていました。

 

investment-journey.hatenablog.jp

 

Yahoo USの記事で見つけたMarket Watchの60/40のポートフォリオに関する考察です。肯定的に擁護する立場の意見もあれば、60/40のポートフォリオは終焉したと否定的な見方の意見もあり、意見は分かれていると言えそうです。

 

www.marketwatch.com

 

バンガードは、60/40のポートフォリオを擁護する立場のようです。バンガードは、最近の顧客へのノートで、60/40のポートフォリオを擁護し、直近の世界的パンデミックのような時に起こるボラティリティーと戦うために有効であると述べています。

 

他に擁護する意見は、60/40のポートフォリオは、「ゴルディロックスポートフォリオ」と呼ばれている。リスクの取りすぎでもなく、安全すぎることもない、リタイアした人にとって、インフレによる生活費の増大に対応することができる。心地良いポートフォリオであると言えるのではないでしょうか。

 

一方で、バンク・オブ・アメリカポートフォリオ・ストラテジストは、昨年発行された「60/40の終焉」というタイトルのリサーチノートで、ポートフォリオの債券の役割を再考すべき、代わりに投資家はもっと株式に注意を向けるべきだと述べています。

 

ポートフォリオにおける債券の役割についても、ボラティリティーが高い局面でのリスクヘッジには十分ではない。米国債は有益であるが、社債資産担保証券はパニックになると売却されてしまい、リスクヘッジには有益ではないという意見もありました。

 

紹介した記事の最後の部分が私にとっては印象的でした。低金利下で、債券から安定したインカムが得られないから60/40のポートフォリオは死んだという意見は、近視眼的な見方であると言っていることです。リタイアした人が、生涯にわたって直面する様々な市場サイクルについて考えることが重要で、短期的な状況だけに焦点を当てるのは間違いであるということです。日本はゼロ金利が長く続いており、金利が上がる局面は想像できませんが、アメリカはリーマンショック後の景気回復局面では利上げをしてきたわけです。今回のコロナショックでも景気回復局面が来れば、ゼロ金利を解除し、利上げをする可能性もあるわけです。 

 

リタイア後のポートフォリオも、近視眼的に考えるのではなく、長期的な局面を考慮しながら考えていくのが良いのではないでしょうか。

 

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