投資という名の長い旅

インデックスファンド、米国ETFを活用した長期投資で、2024年1月にセミリタイア、FIREを達成しました。市場に居続けながら、FIRE生活を楽しんでいきます。

バンガード社のレポート 高インフレの今日、雇用が十分なリセッションの明日

ようやく、朝と夜は、少し涼しくなってきました。来月は久留米市で行なわれる筑後川ハーフマラソンに久しぶりに参加する予定です。8月は暑さのあまり、殆ど走れませんでしたが、9月は最低でも50km位は走り込んで、大会に向けて少しずつ調整していきたいと思います。

 

 

現地時間の9月8日、先週の木曜日にリリースされた記事になりますが、高インフレの今日、雇用が十分なリセッションの明日というレポートが、バンガード社のHPにアップされていましたので、ご紹介したいと思います。

 

investor.vanguard.com

 

今日では、インフレとリセッションへの懸念の高まりについてのニュースを聞かない日はない。世界中の多くの地域で、消費者は物価の高騰による痛みを感じている。アメリカでは、消費者物価指数(CPI)が、1980年代の初頭以来、最も速いペースで上昇してきている。

 

歴史的にみても、高インフレは、リセッションと広範囲における失業を引き起こしてきた。このスタグフレーションといわれる現象は、1970年代と1980年代の初頭に起きており、二桁のインフレ、経済活動の停滞、高い失業率を引き起こした。再びこのようなことが繰り返されるリスクは何か。

 

スタグフレーションが起きる可能性は?

 

高いインフレ、低い経済成長の2つの要素はスタグフレーションが起きる要因となるが、高い失業率は起きていない。アメリカの労働市場は好調で、弱まる気配は殆どない。

 

アメリカ経済は、7月に50万、8月にも31万5千の新規雇用を生み出した。

・失業率は、3.7%と非常に低い。

・経済成長はスローダウンしているにもかかわらず、雇用の空きは豊富にある。

・過去、数年間、サプライチェーンの問題があったが、改善してきている。

・エネルギー価格は、下がってきている。

 

このような事象から、1970年代のような危機が繰り返される可能性は低いと考える。

 

多くの企業が、新しい現実を踏まえ、製品価格やサービス価格の改定を、比較的容易に行なっている。但し、この事例は、既に価格が上がってしまっている住宅価格には当てはまらない。住宅ローンの支払、家賃の支払は、多くの家庭において最も大きな支出であり、CPIに対して30%程度のウェイトを占めており、住宅価格の上昇は直ちに起きないであろう。

 

1970年代との大きな違い

 

今後、12ヶ月間はインフレが続くと予想されているが、多くの消費者、企業経営者、株式市場は、そこまで長くインフレが続くとは思っていないところが、1970年代の見方との大きな違いである。

 

FRBは、現状の金利引き上げが十分ではないと認識しており、インフレを引き下げるためには、リセッションが起きても構わないと認識している点も、1970年代との大きな違いである。

 

リセッションが起こる可能性は高い、しかし、過去とは違うものになり、それは雇用が十分なリセッションということになるだろう。

 

2023年の基本的な見通しは、アメリカではインフレは抑制されるものの、3%程度のインフレ、短期金利は4%程度、ソフトランディングではないが、スタグフレーションは起きない。

 

GDPの減少も予想され、レイオフも起きるだろうが、失業率は現状の3.7%からは少し上昇するものの、5%以下と予想している。いわゆる、雇用が十分なリセッションになるだろう。

 

企業が雇用の空きを20%カットし、レイオフが20%上昇したとしても、アメリカの労働市場は依然タイトな状況にある。企業が労働者の解雇をためらうかもしれない、それはCOVID-19の時のように、後で雇おうとしても、労働者が戻ってこなかった事例があるからだ。

 

全てのリセッションは異なる。労働市場は弱くなるかもしれないが、人々が恐れるほど、弱くなることはない。

 

いかがでしょうか。バンガード社は、一貫して、2023年のアメリカ景気は低成長というコンサバな見方をしていますが、思ったほど、大幅に悪化することはないかなと、個人的には思いました。日本と比べると、比較的、経済運営はしっかりしていると思いますし、アメリカ人のゼロから何かを生み出そうとする起業家精神は決して衰えていないと思います。

 

長く投資を続けていると、株式市場が、対前年度、マイナスのリターンになることも当然、あり得ますが、それでも当面の間は、アメリカを中心に投資を続けていくという方針に変わりはありません。

 

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