投資という名の長い旅

インデックスファンド、米国ETFを活用した長期投資で、2024年1月にセミリタイア、FIREを達成しました。市場に居続けながら、FIRE生活を楽しんでいきます。

資本主義社会の「K字」の傷について

一昨日、2月22日付の日経の記事になりますが、「パクスなき世界」というテーマで連載されている記事の一つです。興味深い記事でしたので、紹介したいと思います。

 

www.nikkei.com

 

資本主義は完璧な制度ではありませんし、欠点もありますが、社会主義共産主義より遥かにマシな社会制度です。政府が悪い、社会が悪い、企業が悪い、金持ちが悪いと文句を言っていても意味はありません。重要なことは、個人がどう資本主義と向き合っていくかであり、そのためには、どう正しく向き合っていくべきかを、子供の頃から教育していくことだと思います。

 

日本は世界第2位の資本主義国家でありながら、金融教育も殆ど行われていませんし、資本主義とは何かといった教育が、アメリカに比べると弱いです。私が子供の頃に公立学校で受けていた日教組教育は、資本主義社会を生き抜いていくためには最悪の教育です。お金持ちを否定し、競争を否定し、皆同じという結果の平等こそが正しいという悪平等教育です。資本主義社会で平等であるべきは、機会の平等であって、結果の平等ではないのです。

 

トマ・ピケティは「21世紀の資本」で、r>gであることを実証研究しました。労働収入より資本収入の方が伸びが大きいというのは、この記事の「K字」の傷で起きている現象であり、残酷な事実です。「21世紀の資本」では、世界の歴史の中で、唯一、資本家が損をしたケースを紹介していましたが、第二次世界大戦後の日本で起きた財閥解体だけなのです。敗戦後、GHQにより、財閥当主家族の株式を強制的に取り上げるという私有財産制を真っ向から否定する共産主義革命のようなことが日本で起きたことになります。変な言い方にもなりますが、格差をなくすためには、戦争に負けて、お金持ちの財産を強制的に取り上げるしか、是正できないということにもなるのです。 

 

このような出来事は、そう頻繁に起きることではありません。 今日では、財閥家族が株式を独占しているということもありません。一般の人、誰もが株式という資本にアクセスすることが可能な時代になっています。しかも低コストで、日本だけでなく、アメリカ、中国といった海外の株式にも容易にアクセスできる時代になっており、投資信託であれば100円から投資をすることも可能になっていますので、纏まったお金がないと投資は出来ないという理由にはなりません。資本市場に対するアクセスは、あらゆる階層の人々、ほぼ万人に開かれている時代と言えるのです。後、日本に足りないのは教育だけではないかと思います。教育の場と言うのも、現在は学校だけではありません。ブログ、YouTubeと非常に多様化している時代ですので、アメリカのような国民総株主国家、United Shareholders of Americaと呼ばれる時代が、近い将来、日本にも訪れるのではないでしょうか。

 

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