今週、1月5日の日曜日は大学時代の同じサークルの同期の友人の通夜に行ってきました。私が大学を卒業した1992年前後の先輩、後輩も通夜に来ていましたので、その後、皆で近くの居酒屋に飲みに行き、小さな同窓会のような集まりになりました。誰かが亡くなったから、皆が集まるのでは寂しすぎる、今年はまたどこかで飲みに行きましょうということで、翌日は2025年の初出社日だったので、散会となりました。
現地時間1月7日のペンシルバニア大学ウォートン・スクールのビジネス・ジャーナルの記事になりますが、永遠の強気、ジェレミー・シーゲル教授による2025年の株式市場と経済の見通しがありましたので、ご紹介したいと思います。
2025年の株式市場は、過去2年間の強烈な成長と比較すると、特にハイテク株については、ややクールダウンする見通しだ。またFRBによる緩やかな利下げが行なわれるであろう。ビジネス界ではトランプ政権2期目による規制緩和に期待が高まっているが、2025年の最も心配事は、トランプ政権の移民政策、関税政策がどのように行なわれるかだ。
株式市場、特にハイテク株はクールダウンする見通し
2025年の株式市場の上昇は、素晴らしかった過去2年間の上昇(それぞれの年で20%超)と比べると少なくなるだろう。2025年の上昇はゼロから10%程度を予想、場合によっては10%程度ダウンの調整局面もありうるだろう。
ハイテク株については、何らかのクールダウンが起きる可能性が高い。AIの進化は強力に継続するものの、2025年はより厳しい競争、何らかのスローダウンが起きる可能性はある。AIが普及していくスピードに関する懸念、業界のリーダーであるNVDIAのBlackwellチップへのより厳しい競争、中国による抵抗が主な懸念点だ。中国は、独占禁止法違反の疑いでNVIDIAへの捜査に入った。これらに加えて、トランプ政権の移民政策、関税政策も不透明である。
株式市場は、過去2年間の上昇に比べると少しスローダウンするだけで、ベアマーケットになる訳ではない。ハイテク株、いわゆるマグニフィセント・セブン銘柄の続伸の余地はあまりないかもしれないが、S&P500のその他の株式493銘柄には、輝くチャンスがあるかもしれない。これらのPERは18〜20程度とリーズナブルだ。S&P500全体のPERは22程度で、これは決して異常な水準ではない。
FRBの利下げ回数は少なくなり、0.5%程度の利下げを予想
1月の利下げは見込んでいない。年間を通じて0.5%程度の利下げを予想しており、FF金利は3.5%〜3.75%程度になるだろう。これらはFRBの長期予想、2024年9月時点のFOMCの見通しより高い水準となる。2%程度のインフレのための自然なFF金利は3.5%〜4%位が適正水準であろう。
長期金利の適正化のためには、短期金利(FF金利)が3.5%程度であれば、長期金利(10年債金利)は4.5%〜5%位、あるいはもう少し高くなるのが理想だ。
トランプ2.0への期待値は上昇中
スモール・ミディアムビジネスは、トランプ政権2期目による規制緩和に期待をしている。最新のSmall Business Optimism Indexは、2021年6月以来の最高値となっている。トランプ政権1期目に行なわれた規制緩和が、2025年、2026年に再び繰り返されるのではないかと期待しているのだ。
トランプ政権が打ち出したカナダ、中国、メキシコに対する関税の脅威が、米国経済の最大の不透明さになっている。しかし、トランプは関税をチラつかせて、交渉のツールの一つとして使うつもりであろう。またトランプは、株式市場への期待を傷つけるような行動をするとは考えにくい。なぜなら、トランプは率直に言って最も株式フレンドリーな大統領であり、株式市場が上手くいくことを、大統領としての成功の基準にしているからだ。
いかがだったでしょうか。2025年は、2023年、2024年のように20%を超えるような大幅な株式市場の上昇は続かないかもしれません。10%程度の調整局面は起きるかもしれませんが、ジタバタすることなく航路を守り、市場に居続けることが何よりも重要だと思います。
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